中学受験における図形問題は、まさに挑戦と発見の場である。2021年の大妻中野中学校の入試問題に注目すると、正方形の対角線の長さが2センチメートルであることを使って、特定部分の面積を求めるという、興味深い課題が出題された。この問題は一見すると単純そうに見えるが、実は中学受験の特徴をよく表している。経験者ならすぐに解けるが、初めて挑む人には思わぬ壁となることが多い。対角線の情報を基に考えを進めるが、その理解が鍵となるのだ。特に、この問題では四つの扇形が正方形を覆うというユニークな発想が要求される。クローバーのような形状が現れるそのプロセスは、受験算数の醍醐味とも言えるだろう。これにより、斬新なアイデアと論理的思考が鍛えられる。このような問題に取り組むことで、中学受験の図形問題が学生たちに何を求めているか、その一端を垣間見ることができる。