翔太は毎週末になるとまた旅行バッグを手に取り、友達との旅に出かけていた。妊娠中の明里は平日の夜も遅くまで帰ってこない夫にため息をついていた。「休日くらい一人になりたい」という言葉がいつも彼の口から漏れていたが、もう一人になる日々が続いていたのだ。しかし、明里は決断する。「行ってらっしゃい。そして一生」。彼は驚いていたが、それが冗談ではないとすぐに気づく。明里は彼と息子の春を置いて家を出ることにした。最初は自由を満喫していた翔太だったが、徐々に孤独が襲い始める。一ヶ月後、彼は友人に会いに行き、何とか彼の元妻と子供たちの情報を得ようとした。しかし、その時はすでにSNSで彼の逸脱な行動が晒されており、明里には何も伝えられていなかった。